痛みの回復を早める「引き算」② 〜コーヒーと体のカンケイ

コーヒーは悪者ではありません。
ただ、お体の中で「もったいないこと」が起きています。

「朝はコーヒーがないと始まらない」
「仕事の合間の一杯が、いちばんの楽しみ」

そんな方は多いと思います。ホッとひと息つく時間、大切ですよね。

ただ、長引く痛みやしびれで通院中の方には、当院では「コーヒーを少しお休みしましょう」とお伝えしています。

カフェインが体に悪いから、という一般的なお話ではありません。せっかく回復に向かっているお体の中で、少しだけ「もったいないこと」が起きているからです。

甘いものの回(痛みの回復を早める「引き算」①)に続いて、今回はコーヒーのお話です。理由は、大きく3つあります。

台所でコーヒーを飲みながら、ひと息ついている女性
ホッとする一杯。ただ、長引く痛みの回復には少し「もったいないこと」も

① 内臓が疲れて、「治すための力」が減ってしまう

内臓の疲労回復に力を使うと、筋肉やスジの修復はあとまわしになります。

カフェインなどの刺激は、体を緊張させる働きのある腎臓や副腎(腎臓の上にある小さな臓器)に負担をかけます。

特に負担が大きいのは、空腹時の一杯と、砂糖入りの缶コーヒーです。夕方以降のカフェインは、自己治癒力を下げる4つの習慣のひとつとしてもお伝えしています。

また、東洋医学では、コーヒーは「考えごと」と関係の深い胃や膵臓(すいぞう)にも負担をかけると考えます。

布団に入ってもあれこれ考えてしまう方、仕事で頭を使い続けている方ほど、内臓は疲れやすくなっています。

内臓が疲れると、本来なら傷んだ筋肉やスジを直すために使うはずの力が、内臓の手当てにまわってしまいます。

② 「水分は摂れている」つもりで、体はかわいている

コーヒーは、飲んだ分より多くの水分を外に出してしまいます。

「毎日コーヒーを何杯も飲んでいるから、水分は足りている」と思っていませんか。

コーヒーには強い利尿作用(おしっこを出す働き)があります。飲んだ分以上に水分が外へ出ていくため、体の細胞の中はだんだんかわいていきます。

すると、筋肉と、筋肉を包んでいる薄い膜(筋膜)の間の「すべり」が悪くなります。

本来はなめらかに動くはずのところが、くっついて動きにくくなるのです。

その状態でふとした動作をした瞬間に起きやすいのが、ぎっくり腰寝違え・足のつりです。

筋肉反応テストの様子
検査のひとつ「筋肉反応テスト」。筋肉にきちんと力が入るかを、腕の反応で確かめます

🔍 当院でよくあるお話

「特に何もしていないのに、朝起きたら腰が」と来られる方に、ふだんの飲み物をうかがうと、コーヒーやお茶の量が多く、お水はほとんど飲んでいない、という方が少なくありません。

③ 整えたはずの背骨が、また引っぱられる

腰を支える筋肉がゆるむと、体は無理な姿勢でかばおうとします。

腎臓や副腎が疲れると、それと関係の深い筋肉が力を出しにくくなります。

代表が「大腰筋(だいようきん)」。背骨と脚をつなぎ、腰を支えている大切な筋肉です。

支える筋肉がゆるみ、筋膜のすべりも悪い。そうなると、体は傷んだ関節をかばおうとして、無理な姿勢をとります。

その結果、背骨や骨盤にねじれが出て、せっかく整えた体の軸が傾いてしまいます。

姿勢の写真を画面で見ながら、体の軸の傾きを説明している様子
姿勢を撮影し、体の軸がどちらに傾いているかを画面で一緒に確認します

施術で整えたあとにコーヒーを飲み続けていると、お体はまた同じねじれに引き寄せられていきます。回復を遅らせてしまう理由のひとつです。

もうひとつ:脳が、小さな違和感を大きく感じてしまう

コーヒーは自律神経のうち、交感神経(体を緊張モードにする神経)を働かせ、感覚のセンサーを敏感にします。

修復の途中には、わずかな違和感が出ることがあります。センサーが敏感になっていると、それを脳が「強い痛み」として受け取ってしまうことがあるのです。

体からの「休んで」「お水を飲んで」というサインも、カフェインで感覚がまぎれて、受け取りにくくなります。

日によって痛みが違う」と感じる方は、こうした背景も関係しているかもしれません。

■ 今日から自分でできること

コーヒーをゼロにする必要はありません。「引き算」と「足し算」を、少しずつ。

◆ 常温のお水か麦茶を、ちびちび飲む

一気に飲むのではなく、コップ1杯を少しずつ。手の届くところに置いておくのがコツです。

お体が潤ってくると、不思議とコーヒーをそれほど欲しくならなくなる方が多いです。

◆ 「空腹時」と「夕方以降」の一杯だけ、別の飲み物に

負担が大きいのは、この2つのタイミングです。

朝いちばんは、まず白湯を一杯。夕方以降は、カフェインの入っていないお茶へ。この2杯を変えるだけでも、お体はずいぶん楽になります。

◆ 「今までより1杯減ったら合格」のルール

がんばりすぎると続きません。

これまで努力してきた方ほど、「全部やめなきゃ」と思いがちです。でも、1杯減ったらそれで十分。減らせなかった日があっても、大丈夫です。

✻ ひとつだけ気をつけていただきたいこと

「コーヒーをやめたのに、まだ痛い」と、その日の感覚だけで判断しないでください。お体の中の変化は、自覚より先に、検査の数字に出てくることが多いです。

当院では、こう見ています

飲み物の習慣も、初回の検査でうかがうことのひとつです。

コーヒーの量は、初回の10項目82ヶ所の検査でうかがうことのひとつです。

内臓の疲れや筋肉の反応を確かめながら、「この方には、何をお休みしていただくと回復が早まるか」を、その時の状態に合わせてお伝えしています。

コーヒーの引き算は、そのうちのひとつ。それで足りる方もいれば、別の引き算が先の方もいます。

「毎日5杯飲んでいたけど、大丈夫だったかな」。そんなお話も、そのまま聞かせてください。

検査結果をもとに、これからの計画を説明している様子
検査の結果と、何をお休みしていただくかを、初回のうちにお伝えします(当院の施術の特徴
▶ 空き時間を見て予約する(24時間受付)

初回は10項目82ヶ所の検査を含めて約75分です

こぼり治療室 院長 小堀 健
(はり師・きゅう師 ケアマネジャー)

※感じ方や経過には個人差があります。持病で水分の量に制限がある方は、主治医の指示を優先してください。


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